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ワンダー流変則左玉(1) [将棋(考察:変則左玉)]

 昨年末に私は将棋の本を2冊購入しました。
 1つは「相振り飛車基本のキ(マイコミ将棋BOOKS)」。金無双・美濃囲い・矢倉・穴熊の各囲いについて、その使い方及び崩し方が解説されています。相振りの初心者ならば読んでおいて損のない本だと思います。
 もう1冊の本は「痛快! ワンダー戦法(週将ブックス)」です。こちらは「B級戦法の達人」や「我が道を行く定跡の裏街道」と同系統の本で、28種類(!)もの奇策が紹介されています。但し、多くの戦法を紹介している反面、1つ1つの戦法に対する解説はあまり詳しくありません。実戦で使う前に、ある程度自分で研究をする必要があると思います。
 今回から数回に渡り、後者の本に載っている1つの戦法について考察します。「右四間6筋位取り」という戦法です。基本手順は以下の通りです。


 この戦法の狙いと長所を考えてみます。
1.最初に右四間飛車からの速攻を見せることで、後手にプレッシャーをかけています。後手としては、4筋からの開戦に対してある程度留意して駒組みを進めなくてはなりません。この点は序盤に守備一辺倒になりがちな高田流左玉よりも優れていると思います。
2.6筋の位を取ることで、後手の駒組みの進展性を抑えています。これは高田流左玉と同じですね。また、地下鉄飛車と比較すると、角頭を▲6五歩・▲5六銀で守っているために▲6六角の安定性が増しています。
3.後手の意表を突く飛車の転回。この戦法の狙いがわからなかった相手は吃驚するでしょう。但し、高田流左玉や地下鉄飛車が通常は2手で飛車を転回するのに対し、この戦法は▲4八飛~▲4九飛~▲9九飛(8九飛)と3手かかります。布陣に手数がかかるデメリットは、ある程度考慮しなくてはなりません。

 続きは次回の講釈で。
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コメント 2

しんばせん☆彡

こんばんは!
この度は 『ワンダー流変則左玉』 を途中とは知らず勉強させて頂いておりましたが、やはり物には順序・・・ という事で、『ワンダー流変則左玉(1)』 から改めて勉強させて頂きますので、よろしくおねがいします。
しかし、この6筋の位取りは、囲いに制約を付ける意味でも大きいですね~
私の発想には無い新しい将棋の世界に興味深深です。それと共に、自分の将棋に対する視野をもっと広げる意味でもこの 『ワンダー流変則左玉』 は是非とも習得して、いつか公で指せる様になりたいと思っておりますので、これからも、ご指導の程 m(_ _)m よろしくおねがいします。


by しんばせん☆彡 (2008-06-27 21:11) 

ミル・アバランシェ

 こんばんはー。コメントありがとうございますノ。
ワンダーな戦法に興味を持って戴き、光栄に思います。o(_ _)o
この戦法...深く考えるといろいろと穴がありそうなのですが:)、初見で欠点を見抜くのは至難だと思います。機会があったら是非試してみてくださいな^^ノ。
by ミル・アバランシェ (2008-06-28 19:33) 

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