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相振り阻止策を切り返す [将棋(考察:奇策全般)]

 今日も「ワンダー流変則左玉」を扱うつもりでしたが、昨日に将棋倶楽部24で興味深い棋譜を目にしたので、予定を変更します。「ワンダー流変則左玉」については次の機会に書きます。
 将棋倶楽部24にて、画面を開くと以下の局面でした。


※注:上のFlashは局面を固定してあるので動きません。
 ぱっと見て「玉頭位取り対石田流かな?」と、私は最初に考えました。しかし、先手の方は(何度か対局を見たことがあるのですが)三間党のはずです。よく見ると後手の飛車が3四ではなく2四に。どうやら先手は、相振り飛車にするつもりが飛車を振らせてもらえなかったようです。調べてみると、序盤は以下のような手順でした。


 居飛車・振り飛車のどちらも使える人ならばあまり困らないかもしれませんが、振り飛車党の人にとってこの手順は嫌だろうと思います。実際、最初の局面(35手目)では後手の作戦勝ちのように見えます。しかし、ここからの先手の構想が秀逸でした。


 後手としても飛車を2四に置いたままでは戦えません。先手はそれを見越して駒組みを進め、45手目▲3九飛から飛車の転回を図ります。55手目で先手の高田流左玉の布陣が完成。ここまで組むことが出来れば、先手に不満はないでしょう。指了図以下は、動きの取れない後手に対して、▲2七金~▲3七桂から機敏に仕掛けた先手が勝ちました。
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