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絶版の本を求めて [日常]

 先月、所用のため上京した折に永田町まで足を運んでみました。永田町と言えば日本の政治の中心。『国会議事堂』があるところですが、私の目的地はその隣。


 国立国会図書館には、日本国内で刊行された本は全て保管されています。既に絶版になった本でも閲覧することが出来ます。

 私がここを訪ねるのは約二年ぶりでした。二年前に訪れた際には、既に絶版になっている『高田流新感覚振り飛車破り(2000年、毎コミ刊)』を読むことが出来、「高田流」に関する造詣を深めることが出来ました。全ページをコピーして持って帰りたかったのですが、著作権法の規定で「複写は本全体の半分まで」と決められているため、前半部分(変幻位取り)を諦めて、後半部分(左玉)だけをコピーしたほろ苦い(?)記憶があります。

 まあ、それはともかく。
 今回の目的は...『岐阜戦法』が載っている本の探索です。

 この戦法が載っている本については、あらかじめ調べておきました。
 『将棋新戦法(加藤治郎著、日本経済新聞社)』という本です。この本は全三集で、それぞれ昭和二九年、三一年、三四年に刊行されています。ちなみに本の定価は一五〇円、一七〇円、一八〇円。当時の物価がわかりませんので、安いのか高いのかはわかりませんが:)。

 さて...図書館に入って、閲覧希望を出してから約15分。どうやら私の頼んだ本がカウンターに届いたようです( ̄▽ ̄)。
※国会図書館は、通常の図書館のように自由に本を手に取れるわけではありません。備え付けの端末から閲覧したい本の希望を出すと、職員の方が奥の書庫から本を運んできてくれるシステムです。

 カウンターで本を受け取ると、表紙に見慣れないシールが。

×複写

......。
2冊目、3冊目を見てみると、

×複写』『×複写

............。

私:「あの、この本ってもしかしてコピーを撮れないんですか?」
図書館職員:「ええ、この本は複写禁止ですね。」
私:「......。」
図書館職員:「......。」
私:「...わかりました。頑張って書き写します...(泣)。」

 というわけで、必要な部分だけノートに書き写すことになりました。

 尚、本の内容については、私の予想とは少々異なっていました^^;。扱われている戦法は『腰掛け銀』『横歩取り』『矢倉』『棒銀』『縦歩取り』の5つが中心で、この本ではこれらの戦法における「新手」が主に紹介されていました。また、振り飛車については(当時、指す人が少なかったためか)第三集で少し扱われている程度でした。『岐阜戦法』や『名古屋戦法』など、発想自体が奇抜な戦法も載ってはいましたが、量としては期待していたほど多くはありませんでした。
 ただ、本に掲載されている棋譜が、プロが実際に指したものばかりだったのには驚きました。最近刊行されている奇策の本には、信憑性・実用性が疑わしい戦法も載っていますが:)、この本は全てプロの棋譜。信憑性は抜群ですノ。

 他に用事があったため、図書館に長くは滞在出来ませんでしたが、せっせと鉛筆を動かして5つの戦法の棋譜を書き留めることが出来ました。このブログの中で順次紹介していきたいと思います。
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コメント 2

詰馬戦

国立国会図書館に 『岐阜戦法』 を求めて。。。
しかもコピー禁止の手書き作業で、大変お疲れ様でした;;;
貴重な記事となりそうですので、大変あつかましいですが楽しみに待ってます^^♪

by 詰馬戦 (2008-08-17 00:14) 

ミル・アバランシェ

 『岐阜戦法』については明日・明後日の記事を御覧ください( ̄▽ ̄)~♪
by ミル・アバランシェ (2008-08-17 11:49) 

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